飲酒とダイエット

煙草とお酒は「やめたら痩せた」「やめたら太った」という両方の声があります。

結論から申せば、個人差があって、痩せる人もいれば太る人もいます。また、何事も適度があって、お酒も適度に飲めば、ダイエットに影響ないというのが私の結論です。

健康日本21では、お酒の適量を一日20gのアルコール、ビールなら540ml、清酒なら160ml、ワインなら220ml、焼酎なら70ml、ウイスキー60mlとしていますが、これは平均値で倍ぐらい飲んでも大丈夫な方がいます。逆にお酒に弱い方は少量でも影響がある方がいます。

国や団体などから出されるデータや計算法は統計学・疫学で作られ、個人の体質(肝機能が強いなど)を配慮していないのでデータの読み方が必要です。自分の体質を把握し自己管理できる能力が、「お酒とダイエット」には欠かせません。

■ 飲酒とダイエット

  • 飲酒と食欲

飲酒ダイエットいうものがあります。食前酒として、カロリーオフのビールを飲むと、お腹が膨れるので食べる量が減り、痩せるというもの。

しかし、アルコールには食欲増進作用もある。個人差があって食べる量が減る人もいれば、増える人もいる。どちらでもない人もいる。

ちなみに、アルコールそのものに食欲増進の働きがある以外に、食べ過ぎてしまう仕組みがある。肝臓で糖を分解し血糖値を上げ満腹感が出るのだが、お酒を飲むと肝臓では、体にとって毒であるアルコールの分解を優先し、血糖値が上がりにくくなり、満腹感が出ずらく、ついつい食べ過ぎてしまうというもの。

(*私見だが、食欲と満腹感、膨満感の言葉の使い方をもっと厳密にしたほうが良いと考えている。血糖値が上がると満腹感ではなく食欲が満たされる・減少すると私は考える。お腹は減っているのに食欲が無いという経験をお持ちでないだろうか?缶コーヒーなど糖分の多いものをある程度取ると食欲が満たされる。お腹はすいているのだが、食前に飴などを食べ、食欲が出ずあまり食べれないっといった経験である。お母さんに注意された経験はないだろうか?

そして、満腹感は実際にある程度の食物を胃に入れ、お腹が満たされないと生じないもので、血糖値が上がると膨満感が生じるものだと考える。

カロリーオフのビールを飲むと、お腹が膨れるのは、まさしく膨満感であり満腹感ではない。食べる量が減り、痩せる方は、もともと食欲旺盛でなく、膨満感が満腹感の代わりになる、さらに食欲増進作用があまり働かないタイプではないかと推測する。

また、アルコールを取ると食べ過ぎてしまうのは、食欲と満腹感、膨満感を区別されている方ではないかと思う。お酒を飲むと、血糖値が上がりにくくなり膨満感は生じずらい、満腹感は食べないと満たされない、食欲も食べないと満たされない(さらに食欲増進作用もある)ので食が進むと考える。

以上が素人の私見です。詳しくは⇒食欲と満腹感、膨満感

  • お酒はエンプティ(空の)カロリー?

ダイエットには必ず出てくるカロリーですが、「お酒はエンプティ(空の)カロリーで、お酒のカロリーは気にしなくてもいい」という意見・研究報告があります。

エンプティカロリーとは、1、すぐに熱として放出され、体に蓄積されない。2、三大栄養素のカロリーとなる栄養素をほとんど含有せずカロリー分とならないっといった意味で使われています。

しかし、正確に訳すと「人体に必要な栄養成分がほとんどなく、カロリーだけは高い」という意味になります。ジャンクフードや清涼飲料水などもそうです。

なぜ?お酒はカロリーが「高い」と言えるかですが、それは、アルコール自体のカロリーが高いからです。1gあたり7キロカロリーもあります(脂肪が1gあたり9キロカロリーです)。

適量と言われているお酒を飲んでも、約150~200キロカロリーあります。カロリーがある事は事実です。飲みすぎると太るのは当然です。

  • お酒と脂肪

1995年の古いデータですが、お酒を飲まない方は皮下脂肪量6.7g、内臓脂肪量4.9g。毎日飲む方は皮下脂肪量6.6kg、内臓脂肪量5.4gというデータがあります。皮下脂肪は同じくらい、内臓脂肪の違いは、600gと大きな違いにはなっていません。

日本人一日の飲酒量が1合で50%と2合で35%以上を占め(1合=180ml)、適量から少し(大きく?)離れていてもこの結果です。

まとめると、現段階のデータ・報告では、まず第一に、「お酒は、適量であればダイエットに影響なし」と言えるのではないでしょうか。第二に「脂肪はお酒ではなく他の要素でついている」と言えるのではないでしょうか?

栄養学的には、糖質は一度肝臓に蓄えられ、全身の細胞に送られます。お酒を飲むと肝臓では、体にとって毒であるアルコールの分解を優先し、糖質を貯蔵する働きを二の次にします。糖質は行き場が無くなり体脂肪として蓄えられます。

また、肝臓のアルコール処理能力は、健康な方で1時間につき、体重1kgあたり、アルコール約0.1~0.15gです。体重60kgとして6g、適量の20gのアルコールでも約三時間半かかります。この間、アルコール分解を優先するわけです。適量のビール540ml中の糖質は15g、おつまみを食べるとさらに糖質は、体脂肪化します

糖質の一日最低必要量は約150gと発表されています。糖質が唯一のエネルギーである脳が、一時間に必要とする糖質の量は6gです。24時間かける6で144g。脳だけでなく他の臓器で一時間1.5g必要、24時間で24×1.5=36gなので、一日に取る理想の糖質量は、全てが吸収されるわけではないので180g~240g(白米100gで糖質約36.8g)となります。

人体は複雑で簡単に述べる事はできませんが、簡潔に述べると次のようになると考えてください。摂取した糖質は一度肝臓に蓄えられますが、一度に100gしか貯蔵できません。それ以上糖質を取ると血中で増えます。そうすると血糖値正常値を保とうとインスリンが働きますが、糖質を脂肪に変える事で血糖値を下げようとします。おつまみを取ると100gは越えると思います。理論的にはこれが太る原因と考えられます。

この理論から言える事は、夕食時の晩酌は太る原因です。アルコールの分解を優先し、糖質(ご飯など)を体脂肪として貯蔵するからです。寝酒が良いのかもしれません。

■ 酒は百薬の長

  • 適量飲めば問題なし

「酒は適量を飲めば、どんな薬よりも健康のためによい」という意味です。これは医学的にも認められている事です。